夏に気を付ける感染症等について教えてください。

         

虫則からのお返事
           

集団生活をするうえで、感染症のことは避けて通れんけんなぁ。今回、保育園で気を付けたい“夏の感染症”等を5つ紹介するけん、参考にしとーみ。

           
➀ヘルパンギーナ
           

<症状>
夏風邪の一種で、ウイルスが口に入り、38~40℃の急な発熱を引き起こす。特徴として、口蓋垂(のどちんこ)周辺に赤い水疱ができ、のどが痛むため食欲が落ちる。水分補給も嫌がり、脱水症状を起こすこともある。

<対処法>
・のどの痛みが強いため、熱いもの、酸味の強いもの、刺激の強いものは避ける。
・食欲がない場合は、のどごしの良いもので水分と栄養を補給する。
・しっかりと水分補給をする。

           
➁手足口病
           

<症状>
手のひら・足の裏・足の甲・指の間に、赤くて真ん中が白い楕円形で米粒大の水疱ができる。ひじ・ひざ・臀部等に広範囲に渡って発疹が出ることもある。口の中にも水疱ができ、潰瘍になると、水がしみて痛みが強くなる。38℃前後の発熱があるが、発熱しない場合もある。

<対処法>
・薄味でのどごしの良い食べ物にする。
・食後はぬるめのお茶等を飲ませて、口の中をきれいにする。
・しっかりと水分補給をする。
・潜伏期間中にも感染力があるので、二次感染を防ぐためにも、他の子どもにも発疹がないかチェックする。

           
➂咽頭結膜炎(プール熱)
           

<症状>
アデノウイルスによる感染症で、38℃以上の高熱が出る。のどのはれと痛み、目の充血が見られる。頭痛・吐き気・腹痛・下痢を伴うこともある。

<対処法>
・水分補給をこまめに行い、口当たりの良い食べ物を与える。
・タオル等を介して感染することもあるので、供用を避ける。

           
➃とびひ
           

<症状>
湿疹や虫さされあとを掻くことで、米粒大の透明な水疱ができ、次第に膿み、かゆくなる。水疱の膜が破れると、中の菌を含んだ液(浸出液)が飛び散り、他の場所にも拡がる。

<対処法>
・毎日入浴し、清潔にする。
・浸出液等が周囲に接触しないようにする。
・爪を短く切って、皮膚を傷つけないよう注意する。

           
➄水いぼ
           

<症状>
1~2mm程度のブツブツ(真ん中にへこみがあり、硬くてつやがあり、皮膚と同色)ができる。しばらくすると3~4mmになる。わきの下・わき腹・足のつけ根等皮膚がこすれ合うところによくでき、体中に拡がる。

<対処法>
・放置すると体中に拡がるので、早めに受診をする。
・水いぼをいじったり、引っかいたりすることで、周囲の皮膚に拡がるおそれがあるため、できるだけ幹部に触れさせないようにする。
・タオルやビート板等を介しての感染もあるため、供用を避ける。

           
虫則からのワンポイントアドバイス☆
           

対処法は、園でできることと家庭の協力が必要なことがあるけん、しっかり症状等を保護者に伝えていくことが大切やね。
また、以下の症状や状態は気を付けてほしいんやけど
・普段はあんまり保育士にべたべたくっついてこない子がくっついてくる
・ぼーっとしている時間が多かったり、元気がなくぐったりしている
・戸外で走り回って遊ぶのが大好きな子が、砂場で遊んだり戸外に出るのを嫌がる
・いつも以上に睡眠が長い、寝起きが悪い
・よだれの量が増えている
・目ヤニが出ている、目が充血している
他にも、便や食事量にも気を付けて見とーみ。上記のような普段と違う様子が見られたら、1回検温してみると良いかもしれんね。ただし、1回の検温で決めつけんようにせんといかんよ。

           

子どもの異変に気付くには、日頃から子どもの様子や、体を観察して把握しとくことが大切になるけんね。特に、未満児は言葉で伝えられん分、大人が気付いてあげる必要があるけん、普段からしっかり子どもとかかわって観察しとってね(*^^*)
子どもたちだけじゃなく、自分自身の体調にも十分気付けて、元気に夏を乗り切るんよ!